プログラミング・ネイティブ
中高生からの人気が高いビデオゲーム『マインクラフト(Minecraft)』。毎日320万人、毎月1.7億人がその空間でプレイしており、全世界のZ世代の10人に1人がプレイしているとも言われている。何をどうやって遊ぶのかを自分で決めることができ、また決まったスタートやゴールを持たないなど自由度の高いゲームだ。論理的思考力・創造性・問題解決力を養うことができることから、プログラミングやアクティブラーニングに有用とされている。特に小学校では2020年、中学校では2021年、高校では2022年からプログラミング教育が導入されており、算数や理科、国語といった科目の中にプログラミングを学ぶ機会が登場しているという。そのような学習環境の中で、子どもを対象にしたプログラミング教室の需要も高まっており、中でもマインクラフトを使用したプログラミング教室市場が成長しているようだ。株式会社KEC Mirizが開発、運営、販売事業を行う小学生向けプログラミング教室「プロクラ(プログラミングクラウド)」は、全国に460教室以上展開している。実際にプログラムのソースコードを書く経験を積むことができるなど、今後“C言語”や“JavaScript”など様々なプログラミング言語を扱う上での基礎を学ぶことができるようだ。他にもブロック玩具である「レゴ(LEGO)」を活用したロボットプログラミングやAIを活用した塾も存在する。
1995年にWindows95が登場し、インターネットが我々の身近なものとなったことを機に、それ以前をデジタル・イミグラント、それ以降デジタル・ネイティブと呼んでいる。Z世代がデジタル・ネイティブならば、学校教育という身近な場所でプログラミングに触れていくα世代は、プログラミング・ネイティブと呼んでいいだろう。実際にプログラミングに詳しすぎる子どもたちも現れ始め、大人たちがその技術に脱帽しているといった話をしばしば耳にする。