カナダの大手ニュースメディア5社は、「ChatGPT(チャットGPT)」などの人工知能(AI)製品の訓練にコンテンツが無断で利用され著作権を侵害されたとして、オープンAIを相手取り損害賠償訴訟を起こした。

オープンAIは既に米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)から同様の訴訟を提起されている。

トースターとポストメディア・ネットワーク・カナダ、グローブ・アンド・メール、カナディアン・プレス、国営のカナダ放送協会(CBC)は11月28日にオンタリオ州上級裁判所にオープンAIを提訴した。

5社は29日の声明で、「オープンAIはコンテンツ所有者の許可取得も、所有者への対価支払いも行わずにコンテンツを利用して利益を得ている」と主張。5社は「カナダの報道コンテンツの大部分」を担っているとした。

一方、オープンAIの広報担当者は、同社のモデルは「公正使用や関連する著作権の国際原則に基づいて一般に公開されているデータ」で訓練されていると述べた。また同社はコンテンツの表示や帰属、リンクの仕方について、オプトアウト(利用拒否の選択)の方法も含め、複数のメディアと協力しているとした。

昨年末、NYTは自社のコンテンツがAIツールの学習向けに許可なく使用されたとして、オープンAIとマイクロソフトをニューヨーク州の連邦地裁に提訴した。

5社が加わる業界団体であるニュース・メディア・カナダのポール・ディーガン会長は、オープンAIは「ジャーナリズムのうち自社に必要な部分だけを抜き出し、実質的に不当かつ違法に自らを潤している」と指摘した。

原題:OpenAI Sued by Top Canadian News Publishers Over Copyright (1)(抜粋)

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