LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン傘下の宝飾品ブランドのブルガリは、経済減速に見舞われる中国での高級品需要低迷の影響を和らげるために、インドに注目している。

ジャンクリストフ・ババン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、インドの力強い経済成長と良好な人口動態を活用し同国事業の拡大を進めていると説明した。同ブランドのウェブサイトによると、インドには13のブティックや正規販売店がある。

「今後数カ月から数年で、さらに多くの高級品が流入し、インドは世界トップ3には入らないまでも、トップ5かトップ8に入る市場になるだろう」とババン氏は語った。

ブルガリのジャンクリストフ・ババンCEOがブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語る

LVMHやケリングなど世界的な高級品大手は、住宅危機からの回復に苦戦する中国での今年1-9月の売り上げが低迷した。

ブルガリは向こう2年で中国電子商取引(eコマース)市場における存在感を高める方針で、実店舗を新設する代わりに小規模都市でより多くの富裕層顧客の獲得を目指すとババン氏は述べた。また、中国の不動産供給過剰と製造能力の余剰が吸収されるには数年を要する可能性があり、景気回復はその後になると予想した。

トランプ次期米大統領が中国に新たな関税を賦課する姿勢を示していることで経済の不透明感が強まっているが、ババン氏は同国に輸入されるファッション製品の大半はフランスやイタリアなどの欧州諸国からであるため、高級品セクターへの影響はほとんどないとの見方も示した。

原題:Bulgari CEO Eyes India for Growth as China Luxury Demand Weakens(抜粋)

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