みずほフィナンシャルグループは、インドでプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社やベンチャーキャピタル(VC)企業に焦点を当てた新たな分野への進出を検討している。

同分野をターゲットとするための社内協議が行われており、この取り組みを主導する人材の候補者リストが作成されている。事情に詳しい関係者が明らかにした。みずほは早ければ来年にも新分野の事業を開始したい考えだという。

JPモルガン・チェースやドイツ銀行といった外国勢もコタック・マヒンドラ銀行やアクシス銀行などインドの銀行も、非公開企業に投資するいわゆる「ファイナンシャルスポンサー」をターゲットとする事業に取り組んでいる。

みずほの東京在勤の広報担当者はコメントを控えた。

ファイナンシャルスポンサーとの関係を構築することで、銀行はさまざまな企業および個人のニーズに応えることができるようになる。投資先企業の借り入れのあっせんや、追加買収や株式公開に関する助言、成功したディールメーカーの資産の管理などの業務がある。

インドでは案件の多くにファイナンシャルスポンサーが関わっており、ベイン・アンド・カンパニーのリポートによると、2023年にはPE投資会社とVC企業の取引、約390億ドル(約5兆9000億円)を占めた。投資先企業の売却にも積極的で、その額は昨年、約15%増の290億ドルに達した。 売却件数は前年の210件から340件に増加した。

みずほは過去5年間、インドでの事業を拡大しており、融資ポートフォリオは主に国営企業向けから、ムケシュ・アンバニ氏のリライアンス・インダストリーズやアダニ・グループなどの複合企業向けへとシフトしている。

原題:Mizuho Weighs New Push to Target Private Equity Boom in India(抜粋)

--取材協力:浦中大我.

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