日本経済は一進一退の状態にある。2024年4-6月期の実質GDPは2四半期ぶりのプラス成長となった。住宅市場では価格の上昇と新築供給の減少が続いている。東京オフィス市場は空室率が低下し、賃料については上昇している。東京23区のマンション賃料は全ての住居タイプが前年比でプラスとなった。ホテル市場は2019年対比でも延べ宿泊者数の増加が続いている。物流市場は、首都圏の空室率が高止まりしている。第2四半期の東証REIT指数は▲4.0%下落した。
経済動向と住宅市場
4-6月期の実質GDP(1次速報)は前期比年率+3.1%となった。1-3月期の大幅な落ち込みの反動の側面が強く、景気は一進一退の状態にある。
4-6月期の鉱工業生産指数は前期比+2.9%と2四半期ぶりの増産となった[図表1]。

業種別では、不正問題の影響で落ち込んだ自動車が前期比+11.7%の大幅増産となったほか、電子部品・デバイスが同+4.3%と高い伸びとなった。
住宅市場では、価格上昇が続いている。2024年4-6月期の新設住宅着工戸数は前年同期比+0.5%と5四半期ぶりの増加、首都圏のマンション新規発売戸数は▲24.4%と3四半期連続の減少、中古マンションの成約件数は+6.3%と4四半期連続の増加となった。また、6月の首都圏の中古マンション価格は前年比+5.8%上昇した[図表2]。
