ステーブルコインのテザー(USDT)を発行するテザー・ホールディングスは7-9月(第3四半期)の純利益が25億ドル(約3810億円)になったと発表した。保有する米国債の利子収入などが寄与した。

非公開企業のテザーは会計事務所BDOによる第三者認証の一環としてこの情報を発表したが、監査済みの財務諸表は公表していない。暗号資産(仮想通貨)の強気相場でステーブルコインの需要が高まったため、流通しているUSTDの時価総額は1200億ドル(約18兆3000億円)近くまで増加。テザーは60億ドルを超える超過準備金を保有しているとした。

テザーは7-9月期に直接・間接の米国債保有を増やし、現時点で1020億ドル強に達したと明らかにした。テザーのステーブルコインを裏付ける準備金の大半は米財務省短期証券の形で預け入れられており、同社は利子収入を得ている。

10月31日の同社ブログに掲載されたリポートによると、7-9月期には、保有する金により約11億ドルの未実現利益がもたらされたほか、米国債へのエクスポージャーからは13億ドルを得た。

またテザーは77億ドルを再生可能エネルギーやビットコイン・マイニング、人工知能(AI)、電気通信、教育などの分野に投資したと明らかにした。

テザーは2021年2月、損失を隠し過去の準備金について虚偽の報告を行った疑惑を巡る米当局との和解の一環で、準備金の四半期報告の公表に同意した。

原題:Stablecoin Issuer Tether Says Quarterly Profit Was $2.5 Billion(抜粋)

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