対話重視の原体験に「ハーバード」あり
名門・灘高校を卒業し、東京大学を経て、ハーバード大学に入学した髙島市長。「対話」にこだわるようになった背景には、ハーバードでのあるできごとがきっかけだったという。

「自分の中での大きな原体験が、ハーバードの寮から新型コロナ禍で追い出されたこと。火曜日の朝8時にメールが来て、『日曜日に寮を閉める、つきましては全員帰れ』と連絡が来たんです。『今年は卒業式もやりません』って5日前に言われて。4年生の子たちはそれで大学生活が終わることになりました。
そのときに、寮のトップの先生がみんながいるリビングや食堂に降りてきて、ひたすらみんなと喋っていて。寮の先生もこの決定をメールで知っただけなので、たくさん情報を持っているわけじゃないけど、1人1人と向き合ってずっと喋り続けていた。これはすごいなと思いました。
そういう対話を通じて、みんな徐々に納得というか、理解するようになって。最後はすごくいい感じで終わったんですよね。特に4年生にとっては、大学生活の最後の瞬間がどうだったかって大事なので、そこで改めて、コミュニティの中で対話を通じて人間関係を作っていくっていうのは大事だなって思ったんです」