停戦のキーマンはアメリカか 大統領選で見過ごされる小さな戦争犯罪

ホランキャスター:
登場人物がどんどん出てきて、報復に報復をという形になっていますよね。

何をもって収束か非常に難しいと思いますが、武力攻撃みたいなものが収まっていくのでしょうか。

萩谷麻衣子弁護士:
イスラエルがガザとレバノンでやっていることは、民間人の犠牲もいとわない、国際法違反、国際人道法違反の行為だと思います。これを国際社会として、やめさせなければいけません。

しかし、アメリカは停戦を呼びかけていても、全面的にイスラエルを支持しています。イスラエルも、何をやってもアメリカは擁護するだろうとみている。なので、アメリカの停戦呼びかけには応じないと思います。

ここで停戦に持ち込むためには、どこの国がキーマンになって、どういう形なら考えられるのでしょうか。

須賀川拓 前JNN中東支局長:
やはり、キーはアメリカですよね。ただ、アメリカは、大統領選を控えているので、国内のユダヤ票にも向き合っていかなくてはいけません。

少なくとも、アメリカの国内情勢的には、イランからイスラエルへの攻撃、ヒズボラからの攻撃に対して、全面的にイスラエル側に立ってバックアップするしかない状態だと思います。

大統領選が終わった後どうなるかは、大きなポイントですが、アメリカはずっとイスラエルの後ろ盾にいたわけで、なかなか難しい状態になっています。

萩谷麻衣子弁護士:
大統領選が終わるまでの間に、イスラエルがイランに報復をかけて、大きな問題になる可能性もありますか。

須賀川拓 前JNN中東支局長:
イスラエル側は、アメリカ大統領選までにやれることを全てやりたいという思惑があると思います。

ただ、イラン、ヒズボラ、ナスララ、ハマスなどの組織の名前が出ている中で、アメリカ大統領選となっていますが、今もガザに空爆が続いていることを忘れてはいけません。先週までホットだったレバノンにも空爆が続いています。民間人の死者はどんどん増え続けている。

政治的な話題が大きくなればなるほど、小さな戦争犯罪が見過ごされてしまう状況が起きていると思います。