「こういうときに、ボタンの掛け違いが」 弾道ミサイル飛ぶ中一番怖いのは“寸止め”

熊崎キャスター:
中東情勢の日本への影響についてです。

経産省によると、8月時点で原油の中東依存度は、94.8%だということです。頼っているという状況です。

須賀川拓 前JNN中東支局長は「中東の周辺海域の緊張感が高まると、原油・ガスなどを運ぶタンカーの輸送網や物流に影響が出てくる」と指摘しています。

井上キャスター:
今年4月、イランはイスラエルにミサイル攻撃をしていますが、そのときも今回も、ある程度、イスラエルの防空システムを織り込んで攻撃していると思うんです。

だからこそ寸止めで終わる。お互い寸止めで終わっている。

でも、アメリカも含めてどこもこの状況をグリップできないとなると、誰1人として見えてないわけですよね。

須賀川拓 前JNN中東支局長:
ところが、この「寸止め」が一番怖いんです。今回、弾道ミサイルを200発近く飛ばしています。

そのうち一発がもしICチップやGPSが狂って、イスラエルの都市テルアビブに落ちたらどうなるか。一瞬にして、全面戦争になりかねません。

こういうときに、ボタンの掛け違いが起きるんです。エスカレーションしているとき、お互いコントロールしてると思っているとき、何か間違いが起きたらと思うと、とんでもない事態になっています。いま、その一歩手前の状況だと思います。

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<プロフィール>
須賀川拓
前JNN中東支局長
イスラエルなど紛争地域を取材