(ブルームバーグ):16日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=149円前半で推移。前日の米国市場で強い経済指標を受けて2週間ぶりに149円台に下落したことから、東京市場では円売りポジションの持ち高調整が優勢だ。
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、円相場が149円台まで下落したことで「いったん利益確定の動きも出ている」と述べた。一方、日本株の大幅続伸を背景に投資家心理が改善していることは円の重しで、「お盆休みの最中ということもあり、方向感を持った動きが出づらい」とみている。

三菱UFJ銀行米州金融市場部の藤田大志調査役(ニューヨーク在勤)は前日の米国市場について、注目された米経済指標のうち「特に小売売上高がかなり強い内容で、思った以上の景気減速や後退への不安が取り除かれた」と指摘。金利上昇、株高とリスク環境が改善し、円は全面安になったと話した。
りそなHDの井口氏は、恐怖指数として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)が低下した一方で、円相場のボラティリティーが相対的に高止まりしていることを円の下支え要因に挙げた。
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