(ブルームバーグ): 夏休みの海外旅行予約者数が新型コロナウイルス禍前の水準に戻らない状況が続いている。エイチ・アイ・エス(HIS)が10日に発表した調査によると、海外旅行の予約者数は19年同期に比べ48%減だった。
HISの発表によると、7月20日-8月31日に同社のツアーなどを申し込んだ人数は前年同期に比べても2.5%減だった。平均単価は同8%増の19万2000円だった。JTBの発表によると、7月15日-8月31日の海外旅行者数は175万人で、コロナ禍前の65%にとどまる。
HISによると、旅行先としてはソウルや台北、ホノルルがコロナ禍前と同様に人気だ。半面、昨年8位だったパリは、7月末からオリンピックが開催されるため宿泊費が高騰し、予約が取りづらくなっていることなどで15位に順位を落とした。
コロナ禍から数年たち、海外に自由に渡航できるようになったものの、円安や物価高の影響を受け、海外旅行の費用を捻出するのが難しくなっているようだ。外務省の統計によると、有効なパスポートの総数は約2151万冊で減少傾向が続いている。
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