(ブルームバーグ): 2日の債券相場は下げ渋り。外国為替市場での円安進行を受けた日本銀行の政策変更観測の高まりから売りが優勢だったが、10年国債入札を無難に終え、先物は下げ幅を縮めた。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、10年債入札について「一部で心配されていたが、まずまず良かったのでひと安心」だと言う。ただ、前週も入札結果が良くても相場が上昇しなかった経緯があり、30年債入札も控えるほか、米金利上昇や日銀がタカ派的な政策になることへの警戒感から「地合いの改善につながりにくい」との見方を示した。
入札結果によると、最低落札価格は100円6銭と、市場予想100円4銭を上回り、小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は2銭と、前回と同じだった。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.23倍と、前回の3.66倍から低下した。
日本債券:10年利付国債の過去の入札結果(表)

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