(ブルームバーグ):香港では、新界・大埔区のマンション群「宏福苑」で26日発生した約80年で最悪の火災で、少なくとも146人が死亡した。政府は高まる市民の怒りを抑え込む取り組みを強めている。
サウスチャイナ・モーニングポストが関係者の話として報じたところによると、香港警察国家安全処は、政府に火災後の対応を求める嘆願書の発起人の男性に事情聴取を行った。
これに先立ち、中国政府の出先機関である国家安全維持公署は、火災を利用して不安をあおったり国家安全を危険にさらしたりする者に対し措置を講じると表明していた。
ブルームバーグの取材に対し警察は、実際の状況に応じ、法に基づいて対応すると述べた。
これらの動きは、あらゆる形の市民不安に対する政府の敏感な姿勢を浮き彫りにしている。2019年に市内を揺るがした抗議活動を受け、中国政府が20年に国家安全法を導入して事実上反対意見を封じ込めたことが背景にある。

1948年に176人が死亡した倉庫火災以来で最も多くの犠牲者を出した今回の火災は、約6年前の抗議活動以来見られなかった市民の怒りを呼び起こしている。政府は、反発の抑え込みと、惨事の責任追及に取り組む姿勢を示すことの両立を迫られている。
香港の汚職摘発機関はこれまでに、宏福苑で進行していた改修工事を請け負っていた業者の幹部を含む11人を、火災関連で逮捕した。香港労工処によると、当局は業者に対し、適切な防火措置を講じるよう繰り返し書面で警告しており、火災の1週間前にも警告を出していた。
香港は29日、火災の犠牲者を悼む3日間の哀悼期間に入った。李家超行政長官が政府本部で行われた式典を主宰し、当局者が3分間の黙祷(もくとう)を捧げた。18の全行政区には弔問所が設けられ、住民が記帳し、被災者に哀悼の意を示せるようになっている。
原題:Hong Kong Acts to Quell Anger After Deadly Building Blaze (2)(抜粋)
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