深部の地下水が上がってきたのではないか…
また、今回建物の倒壊が相次いだ氷見市北大町地区は築50年以上の木造の家屋が多く、住宅の耐震化率も県全体で80%に対して氷見市に至っては64%にとどまっています。(全国平均は87%)

北村教授はこうした数字も踏まえて、事前にもっと対策がとれた可能性を指摘します。
静岡大学防災総合センター 北村晃寿教授:「この能登半島地震自体が、おそらく研究者の方々がいわれていますけど、2011年の東北地方・太平洋沖地震(東日本大震災)によって日本列島の地下の構造が変わっていて、それに誘発されて、深部から地下水が上がってきたのではないかという考えの方もいますので、原因のメカニズムがかなりすでに能登半島地震ははっきりしていましたので、ある程度の危機感をもっていたら減災につながったのではないかと」

地質の面から見えてくる倒壊のリスク。今自分が住んでいる場所がどういう性質の土壌なのか知っておくことも大切です。

富山県内における今回の揺れ以上の地震は、1858年の飛越地震、つまり150年以上前の江戸時代にまでさかのぼります。大きな揺れに対する経験値に乏しく、油断があってもおかしくない状況だったのです。