富山県富山市の自宅に女性の遺体を放置したとして56歳の男が逮捕された事件。遺体は80代の母親とみられています。遺体を放置していた理由について男は「葬式をするお金がなかったから」と近所の住民に話していたことが分かりました。
取材で見えてきたのは、80代の母親と50代の息子2人きりの生活で、共に依存しあういわゆる“8050問題”でした。
息子はコロナで仕事をリストラされ、行政も母子に手を差し伸べようにも「2人で解決するから」と母子の間に入っていけなかったといいます。事件に至るまでの経緯は…。
事件は12月1日、富山市の閑静な住宅街で起きました。午後2時ごろ、近所の男性が包括支援センターの職員と一軒の住宅を訪ねました。
しかし応答がありません。2時間後にも応答がありませんでしたが、部屋の電気がついていることがわかりました。
午後5時ごろ、男性らは住民の親族を呼んで、住宅の中に入ります。そして1階リビングにあるソファーの上にあったのは…。
現場近くに住む男性:「(遺体は)横たわっていて白いシーツを被っていた。足や手が見えたときには黒ずんでいた。包括支援センターの人が驚いて、警察と救急に連絡しました」

遺体が発見された時の様子を話す近所の男性。以前から何度もこの住宅を訪れたことがあったといいます。
