最悪の場合、細菌が体に入り命の危険も…

親知らずに異常があった場合、抜かずに放置しておくと繰り返すリスクが高いといいます。さらに重症になるケースも。

日本赤十字病院 歯科口腔外科 石戸克尚医師:「調べてみると、この3年くらいで時間外で入院になった腫れて痛いっていう患者さんの3、4割くらいは親知らずが原因でした。ご飯が食べれなくなったり、口が全く開かない、高熱が出るとかつらい症状で救急車で運ばれる前後、重篤になる人もいます」

最悪の場合、親知らずが原因で細菌が体に入ると命の危険にかかわることもあるといいます。

このように歯茎の中に親知らずが埋まっているケースも、骨の中に膿がたまる「のう胞」を作り骨を溶かしてしまうこともあるそうです。

また、親知らずが一部だけ顔を出している場合も注意が必要です。

日本赤十字病院 歯科口腔外科 石戸克尚医師:「ちょっとだけ出ていると、そこは噛んでいないので汚れを洗い流す作用とかが少なくなっているから、どうしても磨き残しが多くなったりとか、隙間から細菌が入り込んで炎症、感染起こしたりする方が多いです」

親知らずが顔を出している周囲が腫れたり、汚れが溜まったりして細菌が入り痛みがでるといいます。

一方、抜いたためにリスクが高まるケースもあるようです。

日本赤十字病院 歯科口腔外科 石戸克尚医師:「奥歯っていうのは神経との関連がすごく大事。親知らずは神経と一番近いところに埋まっている場合が多いので、それは感覚の神経だが、下唇の半分を感覚している。神経が傷害されてしまうと感覚がなくなってしまうとかしびれるとか、そういう異常が出るリスクがあるから十分注意が必要です」