認知症の妻が突然自宅から消えました。富山県射水市の自宅で、夕食の準備を終えた後、姿が見えなくなったそうです。行方不明から4か月、妻を探し続ける夫と息子は「夢に出てくる」「神隠しにあったようだ」と話します。妻はもともとソフトボールのチームに入るほどスポーツも好きだったといいます。いったい何があったのでしょうか?

夫の高田倶行さん:「いつも朝と晩、妻がいなくなってから1日もかかさずね。どうか力を貸してください

疲れた様子で語る富山県射水市の高田倶行さん(80)。76歳の妻・きみ子さんが4か月前から行方が分からなくなっています。いまは朝と晩、妻が無事戻ることを祈って手を仏壇に手を合わせる毎日です。

夫の高田倶行さん:「生きてるか死んでるか分からんけど、早く発見されますようにと。ご先祖様にお願いしてる。祈るしかない。わしらどうしようもない」

行方不明から4か月、今なにを思うのでしょうか?

夫の高田倶行さん:「慣れちゃおかしいけど、あんまり気にしておったら病気になるもんだから。夜、トイレに起きるともう寝れない。女房の元気なことを思い出したり、夢の中で一緒に出てきたりね。風のせいかもしれんけど戸がばたばたしたりすると、“あれ?誰か来てるんかな思って”そんなはずないはずやと思うけど。やっぱり気にしてる」

行方が分からなくなったのはことし6月11日、妻のきみ子さんは夕飯の準備を終えたあと、自宅から姿を消したといいます。翌日、きみ子さんを探す次男の哲夫さんの姿がありました。

記者:「どういう状況でいなくなったんですか?」

次男の哲夫さん:「気づいた時にはもうおらんかったもんで。晩御飯の準備を自分でしてたんですよ。それで準備できた時に部屋にいると思って戸を開けたらいなくて。それで父親にも聞いたら、出て行ったところを見たわけじゃないもんで。
ただ車庫の方で物音のような音がしたような気がしたんやけど…」

車庫にあったきみ子さんの自転車がなくなっていたといいます。哲夫さんが周囲を探しましたが見つかりません。

次男の哲夫さん:「やれることを目いっぱい探しても見つからないですからね。1時間でも10分でも早く見つかってほしい」

高田さん家族は3人暮らし、きみ子さんは認知症だったといいます。

次男の哲夫さん:「結局(認知症に)なってしまったからといって、家に閉じ込めておくわけにもいかないもので、自分も仕事してたら家にずっといるわけでもないし、体が別に都合悪かったわけじゃないので。本人が調子よければ外に出ていくことがあったから」