12年前の2011年、5人が死亡した『焼肉酒家えびす』の集団食中毒事件で、破産開始の決定を受けた運営会社が遺族や債権者に向け報告集会を開きました。
この事件は、2011年に『焼肉酒家えびす』砺波店などで生肉のユッケなどを食べた216人が食中毒となり、5人が死亡したものです。

えびすを運営していたフーズ・フォーラスは被害者への医療費や慰謝料を弁済するため、2012年に金沢地裁に特別清算を申請。その時の負債総額は17億7800万円で債権者に対し被害者優先の返済計画の合意を得るという方法を選択していました。



しかし債権者から合意を得られる見通しが立たないことからことし3月、金沢地裁はフーズフォーラスに対し破産手続きの開始を決定しました。
非公開で行われた14日の報告集会には、遺族を含む債権者10人が出席。フーズフォーラス側からは、代理人弁護人やなどが出席し、破産手続きの開始に至った経緯や現在の債権額などが示されたということです。


事件から12年、集会に参加した遺族は。
次男を亡くした久保秀智さん:「彼らは誰に対して説明しているのか私にはわからない。もっと自分ら被害者に対してもっとわかりやすい、納得しろということかどうなのか私もわからなかったけど、ほんと冷たかったです」
妻と母を失った小西さん:「事件から12年、こんなに長くなんで時間がかかったんかという意見をぶつけました。事前に説明があれば私も何も思わないんですけど、まったく被害者をないがしろにした状態でほっぱってあった。代表取締役であった人間の謝罪がないというのがほんと憤りを感じる」
債権者に対する説明会は、9月にも行われる予定です。