認可されれば43年ぶりの値上げとなる北陸電力の電気料金。国が市民の意見を聞く公聴会が富山市で開かれ、市民からは、値上げ反対や値上げ幅の圧縮を求める声が相次ぎました。

公聴会は、北陸電力の電気料金の値上げについて国が利用者の声を直接聞くために開かれたものです。

北陸電力 松田光司社長:「この度1980年以来43年ぶりとなる値上げとなる規制料金の認可申請を行わさせていただきました」

北陸電力は石炭などの燃料費の高騰で一般家庭用で平均45.84%の値上げを国に申請。公聴会では、会場とオンラインあわせて8人が意見を述べました。

意見陳述 浅田正文さん:「燃料費の値上がりに対してお客様に増分負担を求めるのではなく、まず金食い虫の原発から撤退すべきであります。発電所ではなく、電力浪費所といったイメージであります」

北野進さん:「家計の危機を人質にして世論に圧力をかけ安全性をめぐる議論をゆがめ再稼働を進めるようなことは絶対あってはなりません。一定の料金はやむを得ないとは考えます。しかし問題だらけの値上げ申請をそのまま認可するなど到底納得いきません」

北陸電力は、停止中の志賀原発2号機の再稼働を織り込むことで値上げ幅を2%程度抑制するとしています。

北陸電力 松田光司社長:「志賀原子力の停止が継続しておりまして、この分が石炭をはじめとする火力発電で補っている状況。そういうことから収支圧迫しているわけなんですけども、そういう意味におきましても適正な電源を確保するためにも原子力を一定程度回してベストミックスを目指していきたい」