■今までの自分の行動が、ふに落ちた…
高畠被告は逮捕後、発達障害の1つASD・自閉症スペクトラムと診断されていました。
弁護人:
「障害者は生きる価値がないといいますが、あなたも事件後、ASD(自閉症スペクトラム障害)と診断されました。あなたも生きる価値がないということになりますよ」
高畠春樹 被告:
「はい」
弁護人:
「自分がASD(自閉症スペクトラム障害)と診断されたことをどう受け止めましたか?」
高畠春樹 被告:
「自分が発達障害とは知らず、はずかしいと思った」
弁護人:
「わたしはあなたにASD(自閉症スペクトラム障害)の特性を伝えましたが、あなたはどう感じましたか?」
高畠春樹 被告:
「自分の今までの行動がふにおちました」
「人間関係を築けなかったのはASD(自閉症スペクトラム障害)だったからだと思いました。」
弁護人:
「今も障害者は生きている価値がないと思いますか?」
高畠被告:
「いいえ違います」
「人としてよくないと思います」

事件を起こさなければよかったと話した高畠被告。検察側は、『強固な殺意に基づいた執拗かつ残忍な犯行態様である』と主張しました。
一方の弁護側は、『ASD(自閉症スペクトラム障害)により対人相互性と強迫症状があった被告が、長年確執があった兄を殺害しなければならないという考えに固執するようになった』などとして、情状面を考慮するよう求めてました。
裁判官と裁判員は被告が抱えるASDの影響をどう判断するのか。裁判の争点は量刑で1月31日に判決が言い渡されます。