称名滝周辺で過去にカメラが捉えたクマの姿

落差日本一の350メートルを誇る称名滝の周辺では2014年にもクマの姿が映像で捉えられていました。

観光客の声
「クマ、クマ、クマがいるぞ」

2014年9月には紅葉シーズンでにぎわう称名滝にクマが出没するなど、ここ数年、周辺ではクマの目撃情報が相次いでいました。

クマの生態に詳しい専門家は、今回の人身被害について次のように語ります。

立山カルデラ砂防博物館 白石俊明学芸員
「称名滝周辺では、ここ数年クマが目撃されることが続いていました。それらの目撃が人が活動する日中であったり、人の往来する遊歩道や車道を横断するというものだったりしたので、もしかしたら人への警戒心が薄い個体というのが定着していた、またそういった人への警戒心が薄い個体とばったり遭遇してしまったのが、今回の不運な事故ではないかと考えます」

立山町は、称名滝周辺を(鳥獣保護区や国立公園の特別保護地区などの理由により)原則として狩猟や捕獲が制限されているエリアであるクマの生息地「ゾーン1」に設定していて、個体数管理のため捕獲も猟も行わないエリアとしています。

白石さんは人への恐怖心が薄れたクマが多くなっている可能性を指摘します。

立山カルデラ砂防博物館 白石俊明学芸員
「クマの生息地というのはクマの分布域は森のあるところすべてになっています。クマ自身が普段から人間を観察していたり普段から人間の生活圏のすぐ隣だったりというところで暮らしている。そういう中で追い払われることもないですし、鉄砲で追われることもないですし、犬に脅されることもないそういう経験が人間への警戒心を持たないでいいという慣れにつながっている」