「消防職員の努力を踏みにじる行為」反省

林被告は事件後、懲戒免職となりました。法廷では「消防士の倫理に反し、公務員全体の信頼を失墜させた。消防職員の努力を踏みにじる行為」と反省の言葉を述べています。

また、被害者に対しては「どれだけ謝罪したってすべてを償いきれない」と話し、元交際相手からの「一生許さない。私の大切な人たちの人生をめちゃくちゃにされた」という伝言に対しては「当然のことだと思います」と受け止めています。

林被告は逮捕前に弁護士事務所に犯行について相談していたと話しています。その際に警察への出頭を決めましたが、実際には自宅で任意同行を求められたといいます。

また出所後については「富山県には戻らない」と話しており、これまでの行為の重大さを受け止めています。

一連の証言から見えてくるのは、消防士という「火」と向き合う職業に就き、その危険性を熟知していたはずの人物が、恋愛感情のもつれから、自らの知識を凶器として使ってしまった悲劇。

消防という安全を守る立場にありながら、その専門知識を悪用した事案として、社会に大きな不安を与えるとともに、警鐘を鳴らしています。

判決は11日言い渡されます。