私立に”スポットライト”も問われる「教育の質」
富山市にある富山第一高校。全校生徒は1196人、県下最大規模の私立高校です。国公立大学や難関私立大学への合格を目指す特別進学コースを設けるほか、人工芝のグラウンドや講堂を含む3つの体育館を備え、スポーツや文化活動に力を入れた文武両道の学園づくりを行っています。

富山第一高校 河合隆徳副理事長
「こういう学問で専門性を磨きたいですとか、あるいはこのスポーツの分野で全国大会を目指したいですとか、1人1人のそれぞれ違う可能性を叶えられる場っていうのが本校の中にはたくさんあると思います」

富山第一高校を第一志望として入学する生徒は年々増えていて、去年は新入生全体のおよそ6割を占めたと言います。

授業料の無償化は、「私立に目を向けてもらえる材料」だと歓迎する一方、より教育内容の充実が求められると気を引き締めています。
富山第一高校 河合隆徳副理事長
「私たち私立高校においてはいかに建学の精神に基づいた魅力ある独自性のある教育をしていくかっていうことが大事になってくるかと思いますし、県立高校落ちたから私立高校っていうような考え方っていうのはまた一段と変わってくる可能性はあるんではないかなと思います」

授業料の格差をなくす私立高校の無償化。保護者、生徒の選択肢が広がる一方、公立の定員割れや統廃合につながる懸念もあり、学校側は教育の質が問われそうです。