寒波の原因は? 影響する期間は?
要因は一つだけに限らず、複数の事象が組み合わされて起こると考えられます。
一つは、「ラニーニャ現象」です。これが発生すると、西太平洋熱帯域(インドネシア付近)の海面水温は高くなり、対流活動が活発になります。するとその影響が中緯度まで伝わり、日本付近では偏西風が南に蛇行して北からの寒気の影響を受けやすくなります。最新のエルニーニョ監視速報(2月10日)によると、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られるが、ラニーニャ現象に近い状態となっているとのことで、その影響は考えられます。
もう一つは、「北極振動」です。負の北極振動が強化されると、北極域の寒気が中緯度に流れ出し、寒波が起こりやすくなります。その結果として、日本付近にも影響が及ぶことがあるのです。
立春大寒波は、太平洋の北部付近で高気圧が発達し、日本付近では偏西風が大きく南に蛇行した状態が長引きました。その結果、日本付近は寒気だまりに閉じ込められ、寒気の影響が長引く大寒波となりました。17日頃から予想される寒波も、影響が長引いてしまう可能性があり、最新の情報を確認し備えを進めてください。
続いて雪と雨と風のシミュレーションです。