多胎児家庭に必要な支援とは…

多胎児を育てる家庭の負担を軽減しようと、今年度から富山県では「多胎ファミリーピアサポート事業」が始まりました。

「ピア」とは同じ境遇を経験した仲間のことで、研修を受けた育児経験者が、同じ立場で親の悩みや課題に向き合い、多胎児を育てる親子の外出支援などを行います。支援を受ける側は無料で、サポーターには県から交通費などが支給されます。

研修を修了し、多胎児を育てる親子を支援している一人が井上菊恵さんです。井上さんは沖縄県出身で、小学校3年生の長女と小学1年生の双子を夫と2人で育てています。

その井上さんのもとに1月、1歳1か月の双子、結珠ちゃんと緒斗くんを育てている塚田裕子さんから依頼がありました。塚田さんも昼夜問わず1日20回の授乳をし、寝ることもできない日々が続いているといいます。夫は県外に出身していて、身近に頼れる身内はいません。

1歳1か月の双子の母親 塚田裕子さん
「怖くて、1人で子ども2人を連れて出かけることはなかなかできません。だから家にこもりがちになりますよね。双子のことを相談できる機会もないですね」

ピアサポーターの井上菊恵さんが、塚田さんの双子の予防接種に付き添うことになりました。