価格は去年のおよそ半額に
12月10日、氷見番屋街の鮮魚店にはことしも寒ブリを求めに県外から多くの観光客が訪れていました。

ばんや鮮魚直売所によりますと、10キロのブリは例年1本約5万円ほどですが、ことしは豊漁の影響で4万円弱のものもあり、休日には10本を超えるブリが完売することもあると言います。
ばんや鮮魚 直売所 南美也子さん
「ことしは地震もあったしね、お客様も徐々に戻っておられるし、どんどんとれてくれればそれを期待してます」
石川県から訪れた人
「佐渡の寒ブリとかも有名だけど、むこうで食べるのとこっちで食べるのまたちょっと違うんですよ。歯ごたえがやっぱりぜんぜん違いますね」
この日は10キロを超えるブリを求め大阪から寿司店の店主も訪れていました。
大阪の寿司店の店主
「ことしはたくさんとれているみたいで安い。脂がのってて美味しそうなんでね。厚切りで提供します」
さらに、地元客向けの店では破格でブリが販売されていました。
浜井フードセンターではブリ1本当たりの価格が去年のおよそ半額に、切り身も3割引きで売られるなどかなりお買い得になっています。
浜井フードセンター 浜井祐雄さん
「値段の戦いだから少しでも安くって思って。やっぱり氷見のブリがよかったのとかこの前あこに行ってよかったって言って、友達にあげたら喜んでくれたから、また買いにきたとかそういう声がほしいからね」
ブリの豊漁が続いている背景について専門家は――

水産資源研究所 倉島陽 主任研究員
「4、5年前に子どもがたくさん生まれて、そこで生まれた子たちが生き残り、それが日本海に偏っていることで豊漁に繋がったのではないか」
回遊魚であるブリは生まれてから成魚になるまでは4年以上かかると言われていて、現在氷見漁港で水揚げされているブリはその大きさから4、5年前に生まれた成魚とみられるということです。

当時、なぜブリが大量に生まれたかは判明していませんが、「ブリのベビーブーム」が今の豊漁に繋がっているとみています。