1本の針で皮下に接種するとケロイドが…
嘉藤アナ:「BCGワクチンは、どうしてハンコ型の注射なのでしょうか?」

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「(1本の針で)BCG菌を皮下に接種すると副作用で膿瘍を起こします。私も傷がありますけれどケロイド状になるんです」

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「そういったことを見直して、複数の針でハンコ型にして浅く、均一に菌をいれるというのが一番跡が残りにくく効率のよい免疫獲得の仕方なんです」
インフルエンザワクチンなどの一般的な予防接種は皮下注射といって真皮の下にある皮下組織にワクチンを注入する方法。

一方、ハンコ注射は皮内注射といい皮膚表面から最も近い表皮とその下にある真皮の間、わずか1mm未満の箇所に注入します。

皮内に接種するとケロイドができにくく、さらに樹状細胞という免疫細胞が多いことから免疫がよりつきやすくなる効果もあるといいます。
富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「局所の反応が大きすぎると、いわゆる副作用が出てくるので、そこを最小限に抑えて、免疫を最大限に獲得するというのが大事なんです」

そこで、複数の針で皮内に効率よく接種でき、跡も残りにくいハンコ型の注射器が開発されたのです。