意外と知らない消費税の動き

では、そもそも消費税の動きはどうなっているのでしょうか。私たちが払った消費税は、そのまま全額納税されていると思われがちですが、そうではなかったのです。

消費税は、商品を仕入れたり、販売したりとそれぞれの取引でも課税されています。今回は小売業者A社を軸に考えていきます。A社が消費者に対して1万円で商品を販売したとすると消費税額は10%の1000円。

一方、A社は、この商品を別のB社から8000円で買う=仕入れていたとすると、消費税額は10%の800円です。

この場合、A社から見た消費税の動きは、消費者からは1000円の消費税を預かる一方、売り手であるB社に対しても800円の消費税を支払っているので、差し引きした残りの200円を納税します。この消費税の差し引きができることを「仕入税額控除」といいインボイス制度を考えるうえでポイントとなります。

消費者が、A社に消費税として支払った1000円がそのまま納税されるわけではなく
消費者からは見えにくいのですが、一定額差し引く制度があるのです。