藍の染料は全て捨てることに・・・

2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震。最大震度6強を観測した栗原市では、栗駒山を中心に被害が相次ぎました。

千葉正一さん(当時):
「もうここから見える。あの茶色の(地)肌」

大規模な地すべりが発生した荒砥沢ダムに近い千葉さんの自宅では裏山が崩れました。そのため一家は、およそ3か月間、避難生活を余儀なくされました。

当時、千葉さんの母親、まつ江さんは無念な思いを語っていました。

3代目 千葉まつ江さん(当時78):
「藍水がまだ色があるように感じるが、普通は幕が張るのに全然幕が張っていない。使わなかったからだと思う」

もちろん、染めることもできなくなり、大事に作り上げた藍の染料は全て捨てられました。

あの大地震から15年。被災を乗り越え、今年も昔ながらの浸し染め作業が6月に入ってから始まりました。