「震災に心を痛めた人も被災者」新海監督もその一人ではないか
佐藤さん:
「あの情景を忘れることは、気仙沼市民はない」

広域行政事務組合の職員だった佐藤さんは、防災センターの臨時所長となり避難者の受け入れや、応援のためかけつけた消防隊の対応にあたりました。

今回の上映会で、監督を呼べるかもしれないと企画会社から言われた時、佐藤さんは、震災当時の思いをもとに手紙を書いたのです。
佐藤さん:
「大変な惨状だと、なんとかしたいとかけつけてくれた人たち、物資を届けてくれた人たち、来られないけれど涙を流して祈ってくれた人たち、日本だけでなく世界もそう、私の持論では、その人たちだって心を痛め自分のことのように感じたのではないか。その人たちも被災者ではないか、新海監督もその中のお一人ではないか」
作品を見た佐藤さんは、監督も、震災で心を痛めた被災者だったのではないかと綴り、気仙沼に直接足を運んでほしいとお願いして手紙をしめくくりました。
そして実現した、舞台あいさつ。佐藤さんは、新海監督との対面を果たしました。

佐藤さん:
「自信はなかった、でも希望と期待は持っていた。新海監督にとっても気仙沼は思いの地ではないかと信じた」