防災対策庁舎で43人流される うち33人は職員

2011年3月11日、高橋さんはこの庁舎のそばで地震に遭いました。

南三陸町元職員 高橋一清さん:
「防災庁舎の右手にあった第二行政庁舎にいて、そこで地震を感じた。経験のないような地震で、これはもう『津波だな』と思った」

当初、防災対策庁舎で対応にあたる予定でしたが、上司からの指示で急遽、高台の避難所へ向かうことになりました。

そして、地震発生から約40分後…
高台にある志津川中学校から撮影した当時の映像には、高橋さんの姿が映っていました。

震災当時の高橋一清さん:「みんな逃げろ!」

南三陸町元職員 高橋一清さん:
「津波が来た時には、現実とは思えない『来ないでくれ』という思い」

津波で被災した防災対策庁舎防災対策庁舎では43人が津波に流されました。
このうち33人が災害対応にあたっていた職員でした。

三陸町元職員 高橋一清さん:
「あの人もいた、あの人も、いたんだという話。それで(同僚が)いなくなった事実を知ることに」