「家族」、そして「仲間」の存在とは...
三冠を目指す佐々木選手に安らぎをくれるのが家族の笑顔。2024年の10月には長男・晴琉斗くんも誕生し、プライベートも充実した毎日を送っています。

佐々木選手の妻 亜矢子さん:
「(Q、佐々木選手の魅力は)優しいところです。また、私や子供のことを考えてくれています。そして、何をすれば楽しんでくれるかというところを考えてくれます。でも、それはあまり本人の前では言っていません」

佐々木選手:
「ずっと笑顔でいてほしいんです。ネガティブな考えをプラスに変える努力をしています」

個人の戦いである陸上競技ですが、ともに練習をする仲間からエネルギーをもらっているそうです。

佐々木選手:
「メダルを取れましたが、自分の力だけでは難しかったです。周りの助けがあったから今の自分があります。大学生の時は周りに聾(ろう)がいなくて、手話も分からない人ばかりでした。でも今は手話を教えて、それを覚えてもらうことで、コミュニケーションが取れるようになりました。会話しながら部活ができるので、練習に集中できています」

仙台大学2年 芹田柊さん:
「“琢磨選手と話すために”に手話を覚えようと思い、デフの人に手話の覚え方を聞きました。50音から最初覚え始めて、今はある程度、手話通訳とかをできるぐらいにまでは成長できました。(佐々木選手は)太陽みたいに明るい、僕がいつも悩んでいると、そっと横から来て、冗談めいた感じで明るく和ませてから、“こうしたらいいんじゃない”と言ってくれる。琢磨選手を尊敬するところは“全部”。
人生においても陸上部の部員としても大きい先輩」

佐々木選手:
「“琢磨と一緒に練習し話をしたい”という仲間が増えました。私から声をかけるようにしているし、手話を教えたり、冗談を言ったりしています。そうすると相手も笑顔になり、私も力をもらえる。その繰り返しで無限にエネルギーが出て、モチベーションも上がります。」