殺人は認めるも、長男の妻との共謀は否定
起訴状などによると、殺害された村上隆一さん(当時54歳)の次男・村上直哉被告と長男の妻の村上敦子被告は2023年4月17日未明、宮城県柴田町西船迫1丁目の住宅の玄関で隆一さんを刺身包丁で刺して殺害したうえ、敦子被告の元夫らに依頼し、刺身包丁などを処分させた罪などに問われている。

初公判で、直哉被告は隆一さんの殺害を認めたものの、敦子被告との共謀は否定。一方、敦子被告は「共謀も殺害もしていない」と殺人罪を否認している。
争点は「2人の共謀の有無」、つまり「敦子被告が殺人に関わったのか」という点だ。
これまでの裁判で、直哉被告は「霊媒師JUN」という人物とのLINEのやりとりで隆一さんの殺害に至ったことが分かっている。
検察側は、敦子被告が「霊媒師JUN」になりすまして隆一さん殺害を指示したと主張していて、敦子被告の携帯電話を解析した警察官は「『霊媒師JUN』のLINEアカウントの登録に敦子被告の実家の電話番号が使われていた」などという理由から、「霊媒師JUN」は敦子被告だったと証言した。
しかし、敦子被告の弁護人は「霊媒師JUN」と敦子被告は別の人物だと主張している。