「霊媒師JUN」の会話を一方的に解釈
「霊媒師JUN」とのLINEでの会話については、検察側も質問した。
検察:
「JUNには『呪いを解くために殺さないといけない』と言われたのか」
直哉被告:
「言われたというより、自分がそう理解した」
検察:
「そのように理解した理由は」
直哉被告:
「依然『拝み屋』に行ったことがある。そのときに、『拝み屋』にお願いして、ある人に対して『術』をかけてもらったことがある。『術』を解くには、かけた本人が解くか、かけた本人を『術が維持できない状態』にする以外ない」
検察:
「要するに、呪いをかけた実母を殺すしかないと、元々の知識で考えたということか」
直哉被告:
「そう判断した。JUNに明確な指示を受けたわけではない」
検察の取り調べには「霊媒師JUN」から殺害を指示されたように話していた直哉被告だったが、この法廷では、「直接殺害を指示されたわけではなく、『霊媒師JUN』との会話を自分なりに解釈して隆一さんを殺害した」と主張し始めたのだ。
またこのほか、検察官に「霊媒師JUN」の力を信じさせようと、取り調べ中に嘘をついたこともあったと認めた。