静岡市消防局は、6年半にわたり深夜勤務手当を不正受給していたとして、50代の男性職員を停職6か月の懲戒処分としました。不正受給の総額は、約388万円にのぼるということです。
<静岡市消防局 池田悦章消防局長>
「深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」
停職6か月の懲戒処分を受けたのは、静岡市消防局に勤務する消防司令の50代の男性職員です。男性は、24時間の隔日勤務で深夜勤務を実施しなければいけないにもかかわらず、職務放棄した上、虚偽申請して深夜手当を不正に受給したということです。
「深夜勤務を全くやっていないのに深夜手当をもらっている職員がいる」
2023年9月、庁内のアイデア提案箱に、名指しで投稿があり発覚しました。男性は、静岡市内の出張所で所長や副所長を務めていました。静岡市消防局が調査したところ、2017年4月1日から2023年9月20日までの間、756回の深夜勤務にあたるところ、298回、602時間分の勤務を放棄し、総額388万5047円を不正に受給していたことが判明しました。
<静岡市消防局 望月浩行消防部長>
「被処分職員を起こしても起きてこないことが数回続いたことから、起こさずに、一部の職員で被処分職員が従事すべき深夜勤務を回していくことが常態化していた。今回の被処分職員よりも若い職員の中で、ローカルルール的に広がって、変な言い方ですけれども継承されていった」
男性は「他の職員が気を使ってくれた」と話していて、2024年4月1日、不正受給分の全額を市に返納し、今後も職務を続ける意向を示したということです。静岡市消防局は再発防止のため、仮眠を終え、勤務に戻る際には本人が消防署に電話をかけ、確実に勤務を交代したことを確認するようにしたとしています。