陸上自衛隊富士駐屯地は9月26日、部下の規律違反を上司に報告しなかったとして、50歳の幹部自衛官を減給の懲戒処分にしたと発表しました。

減給30分の1(1か月)の懲戒処分を受けたのは、陸上自衛隊富士学校に所属する1等陸尉(50)です。

富士駐屯地広報によりますと、1等陸尉は2021年1月22日、部下の隊員が車両運転時に速度超過をした規律違反について報告を受けたにもかかわらず、故意に上司に報告せず、もみ消しました。

自衛隊が定期的に実施する「監察アンケート」で、規律違反が発生していたと匿名の通報があり、隠ぺいが発覚しました。

動機について1等陸尉は、「規律違反など同種の事案が相次いでいた時期で、部隊の団結・士気を低下させたくないと思い、報告しなかった」と説明し、処分を受けることに対して「深く反省しています」と話しているということです。

所属する幹部自衛官の懲戒処分について、富士学校長の今村武陸将は「今回このような事案が発生し、大変遺憾です。再度、全隊員に対し遵法精神に関する教育及び服務指導を行い、同種事案の再発防止に万全を期して参ります」とコメントしています。