片桐さん:
「まさか黄色だったっていうのは正直びっくりしたところはあるんですけども」
「結局面積がないっていうことと、今もここが一段段差があるって形で」
黄色に塗られた小さな土地は代々耕してきた大切な畑。
誰にも託せないからこそ守りたいとの思いが片桐さんの胸にこみ上げます。
片桐さん:
「昔っからおばあちゃんだとか父の姿を見とるので、せっかくのこういった農地があるんだったら、自分でやっぱり維持していきたいなというふうに思っていますね」
片桐さんは10年後、段々畑のこの一帯で農業を営む姿を思い描きます。

片桐さん:
「本当趣味の園芸からのスタートなんですけども、農家って呼ばれるようにもう少し果樹栽培だとかを広げていければかなというふうに今思っております」
10年後の耕作者が決まり、黄色が緑色になりました。
進行役:
「これに今度耕作者の名前を、来年度以降は入れてもらうような形になりますのでよろしくお願いします」
原則、田畑の一枚一枚に名前を書き入れることで完成する「目標地図」。
中川村では全27地区で作ります。

中川村農業委員会 米山清比古(よねやまきよひこ)会長:
「やっとこれからがスタートになりますんでね」
「今後どうしていくのかっていうのは葛北だけじゃなくて全村問題であることは事実ですので」
個人として、地域として農業の未来をどう描くのか。
こうした議論が今年、すべての市町村で本格化します。