今年は春先の冷え込みや夏の猛暑、秋から冬にかけての季節外れの暖かさなど、長野県内も気候変動に翻弄されました。
信州の1年を振り返るシリーズ2回目は、気候変動が農作物に与えた影響と、現在進む対策をまとめました。
ナレーション:
「道路に水が流れている」
12月16日の明け方、白馬村北城(ほくじょう)の、みそら野地区で起きた土砂災害。

山からの土砂が別荘や宿泊施設など16棟に流れ込みました。
通報した女性:
「山の方で異様な音がして、何の音だろうと思ううちにボコボコと。うちもあっという間に1階の敷地の半分に土砂が入ってきた」
原因として考えられるのが、前日の雨と、季節外れの暖かさで雪が解けたことによる増水です。
気候変動は今年、農業にも甚大な被害をもたらしました。

松本市のリンゴ農家:
「これ、やられているから真ん中ダメじゃん。これやられてるね完全に。一番大事なのがこれ(花)咲かないよ」
4月、春先の冷え込みで、農作物が凍ったり、霜に打たれたりする凍霜害が発生。
なんとか被害を防ごうと、灯油とロウを燃やして果樹園一帯の温度を上げる「燃焼法」を行う農家も。
モモ農家 田中慶太さん:
「すべて(の対策)はもう無理なので、無理だからと言って全部諦めちゃうのも悔しいので」