須坂市によりますと「村山早生ごぼう」の栽培が始まったのは今から76年前の1947年。

最盛期には生産農家が100戸を超えていましたが、リンゴなどの果樹栽培の普及で減少し続け今では14戸だけに。


また、生産者のほとんどが70から80代と高齢化が進んでいて、継承が危ういのも現状です。

土屋悦男さん:
「とにかく伝統野菜を守ろうという意気込みの人がやってるから、しばらくの間は大丈夫なんだけど、我々の時代が終わってくるとちょっとね。その後が続いてくれればいいけど…。体が動くうちはやろうと思う」

「村山早生ごぼう」を継承し町おこしに繋げようという動きもあります。

旬菜古民家ゆるり・大日方金好社長:
「灰汁の少ないおいしいゴボウなので、たっぷり食べてもらいたいから、ごっそり入れている」


須坂市内の飲食店の店主たちが20年前に考案したというみそ味のすきやき=「みそすき丼」は、「村山早生ごぼう」を使うことが条件です。

古畑キャスター:
「ぐつぐつ!味噌のいい香りがします、いただきます」
「ゴボウがほろっと柔らかくて、何よりうま味のしみこみ方がすごいですね」


旬菜古民家ゆるり・大日方金好社長:
「うちの場合はおだしでゴボウ自体味をつけてある。ほかの食材とも相性抜群」

「みそすき丼」は市内にある6つの飲食店で提供されていて、今も変わらず人気メニューです。


旬菜古民家ゆるり・大日方金好社長:
「これから秋の行楽シーズン、観光バスツアーでも『みそすき』は必ず入れてという声も結構増えている。後継者問題で生産が少なくなって、我々もなかなか手に入らない点はちょっと心配している。非常においしいゴボウなので、伝統のあるゴボウを続けて作っていただければ助かる」


村山早生ごぼうの収穫は12月まで続くということです。