当直勤務中だった高橋さん。午前2時10分ごろ、佐久広域連合消防本部から出動命令があり、救助隊長として20分後には4人の隊員と現場に到着。

ひしゃげたガードレールの先に、見たことのない光景が広がっていました。


「ぼう然じゃないですけど、どのように活動すればいいのか。今までの経験値でははかれないような事故だった。(バスの)中から聞こえる声、車体と地面にはさまれた方。分散して同時に活動しなければ多くの方を助けられないという印象」


ほかにも、後ろの方の座席から、外へ投げ出されそうになっている人。傾いた車内で重なりあい身動きがとれなくなっている人。

「一番難しいのは救出する順番。決断に迫られる。それによって失われる命があってはならない。それがもし間違いであったら私は責任をとろうと。仕事は続けられないと思って」

最後の一人を救出したのは出動からおよそ3時間半後の午前5時42分でした。

「活動が終了したという意識はない。(けが人が)まだいるんではないかということで、暗い中ライトを照らしてずっと上までいって、谷に落ちていないか、林の中に入って検索をしました。不安でしかたがなかったですね」