環境省はクマが飯山市の住宅地近くで出没したことを想定し、市街地でも銃を使って駆除する「緊急銃猟」の手順を確認する訓練を行いました。


飯山市では4月、市街地の住宅や物置で3人がクマに襲われ重軽傷を負いました。

その後全国の市街地でクマが出没したことから、国は条件付きで市街地でも銃を使った駆除=緊急銃猟ができるようにしました。


緊急銃猟について自治体の担当者に理解を深めてもらおうと、環境省が開いた今回の訓練。

全国では5か所目、県内では初めての実施で、県内外の自治体の職員など、150人以上が参加しました。


訓練では環境省の職員の指導に従い、市の職員や警察官などが周辺区域の規制や発砲までの手順を確認。準備が整うと、駆除を行うハンターが現場に向かいます。


軽トラックの荷台に乗り、銃を構えたハンター。高い場所から発砲し角度をつけることで、弾がはねた時の被害を防ぐ狙いです。

「発砲します」

駆除したあと、クマの状態や周辺への被害がないかを確認して、訓練を終えました。

7日までに全国で緊急銃猟は14件実施されています。
訓練を見学した飯山市の江沢市長はー。


江沢岸生市長:「どういう判断したらいいかは頭の中ではできても、実際今そこにクマが来た時にどうするか。難しいんですよ。こういうこと(訓練)を繰り返していけば、何かやり方は分かってくると思いますから大事なことだと思います」


環境省鳥獣保護管理室 髙瀬裕貴室長補佐:「事前に訓練を重ねることによって、複数の場所で実施していれば、それだけ安全確保の例の蓄積ができる。緊急の対応もよりできるようになると思います」

市街地に出てきたクマに安全を確保しながらどう対応するか。各地でマニュアルの作成や訓練が続けられています。