農場主任 山岸祐一教諭:「ホルスタイン・ガンジー・ジャージーと3種類飼育している」
県内の高校で唯一、乳牛を飼育している佐久平総合技術高校。

農場には20頭ほどの牛がいます。
農場主任山岸祐一教諭:「気温が28度を超えると乳量が落ちると言われている。送風機ずっと回っているが、それだけではとても今の気温に耐えられない」
そこで、夏バテ防止のため食事にひと工夫しています。
農場主任 山岸祐一教諭:「奈良漬に使うのと同じ練り粕状態酒粕を少し与えている」

去年から夏場に与えている酒粕は、高カロリーで栄養価も高く、その上、消化もいいため、効率的に栄養を摂れるといいます。

さらに…エサに振りかけているのは、トウガラシの粉末!これも「夏バテ防止対策」の一つで、生徒のアイデアです。
食料マネジメント科動物生産コース3年生 小林拓聖さん:「カプサイシンという成分が辛味があるので、人間が発汗作用で夏バテ防止になるから牛にもやってみたらどうかと」

課題研究として「牛の暑熱対策」に取り組む2人。
牛舎内の温度が下がるよう週に一度、屋根から散水も行い、牛たちが夏を乗り切れるよう工夫を重ねてきました。
食料マネジメント科動物生産コース3年生 木ノ井英智さん:「水がよく当たっている牛は明らかに冷えていて、過ごしやすそうだが、牛舎内の温度が下がりにくくて散布したことで逆に蒸し暑いことも考えられるので工夫がもう少し必要かなと。暑くて辛そうにしている牛が多くて少しでも過ごしやすくしたい」
気候変動に直面する日本の農業。

農場主任 山岸祐一教諭:「色んな所を工夫していかないと、ちゃんと飼えなくなってきている。作物の栽培もかなり気候の変動があるので、今まで通りやっていてもうまくいかない」
将来、農業を担う生徒たちが、試行錯誤を重ねながら向き合っています。