いわゆる「赤ちゃんポスト」の設置や「内密出産の受け入れ」を自治体主導で目指している大阪府泉佐野市が、先行して取り組む熊本市の慈恵病院を訪れ、現場を視察しました。
泉佐野市の職員「結構広いですね。全然ちゃうな」

11月26日に慈恵病院を訪れたのは、泉佐野市の職員と、医療機関の担当者、合わせて19人です。
泉佐野市は、近畿地方で初めて、親が育てられない乳幼児を匿名でも預かる「赤ちゃんポスト」の設置や、病院以外に身元を明かさない内密出産の受け入れを来年度中にも始める方針です。
泉佐野市内にある地域の中核病院「りんくう総合医療センター」で設置や受け入れを進める方向で検討を進めています。
訪れた職員たちは、慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」などについて、動線や訪れた人たちへの対応について説明を受けました。

慈恵病院の担当者「後になって『やっぱり育てます』という母親も少なくないんです。そう思ったら『心配しないで連絡をください』と書いています」
「費用」「妊婦の保護」「子どもの権利」課題も説明
慈恵病院の蓮田院長は、内密出産以外にも人件費の費用負担や人員確保の難しさを明らかにしたうえで、思いがけない妊娠に悩む女性たちが背負う費用負担の問題を解消し、遠方から来院することでの出産リスクをなくすため、内密出産の法制化の必要性を訴えました。
さらに、妊婦の保護と子どもの「出自を知る権利」をどのように両立するかについての課題も伝えました。









