救急車の出動件数は、全国的に増加傾向にあります。熊本市消防局管内でも去年の出動件数が過去最多を更新しました。
有料化してはどうかという議論もある中、いざというときの命綱、救急車の運用を考えます。

熊本市、益城町、西原村を管轄する熊本市消防局。次々と入る救急要請は1日平均120件を超えます。

熊本市消防局救急課 田村悟史消防司令「令和6年(2024年)については、過去最多の4万6580件となりました。今年についても昨年を上回るペースで救急出動件数が増えている状況にある」
管内でも救急車の出動件数の多さ1、2を争うのが中央消防署です。

救急隊員「この地域一帯でも月に300件くらい出るので、年々多くなっているなとは実感として思います」
平日は2つの隊が稼働していますが、出動の合間も報告書の作成や点検業務と、隊員たちは息をつく間もありません。
年々、救急車の出動件数が増える背景には、高齢化や猛暑による熱中症の増加などがあるとみられますが、中には、不適切な利用もあります。
熊本市消防局救急課 田村悟史さん「病院への受診の目的での利用や、他に移動手段がないからといったような内容も少数だがあります」
過去5年間でみると、入院の必要はない軽症のケースや不適切な利用の要請が3割近くに上りました。