タコの水揚げ量が減少する中、「たこ焼きが人気のチェーン店」を展開する企業が、前例の少ない「タコの養殖」に挑んでいます。

約10年に及ぶ画期的な取り組みが、一つの節目を迎えました。

『築地銀だこ』の自給自足

バケツの中を泳ぐ1センチほどのタコ。人の手で卵から育てられた「養殖のタコ」です。

より大きく育てるため、これから海に放流されます。

「一つの達成感があります」

小さなタコたちに温かな目線を注ぐのは、タコの養殖を進めている「ホットランドホールディングス」の森井俊三さん。たこ焼きが人気の『築地銀だこ』を全国で約500店舗運営する企業です。

なぜ、養殖化を目指すのか?

たこ焼きの主役は、もちろんタコ。ホットランドHDはアフリカや東南アジアなど世界各地からタコを仕入れています。

一方で、国内でのタコの水揚げは、この20年で3分の1ほどに減少しました。

こうした中で、ホットランドHDは、将来的にも安定してタコを確保できるように、10年以上前からタコの養殖に取り組んできました。