コメ農家・専門家・小売業者の意見は?

それぞれの立場の人に話を聞きました。

(解説)熊本県阿蘇市のコメ農家・立石翼(たていし・つばさ)さんは、随意契約による政府の備蓄米放出について「消費者目線でしかなく、その場しのぎだ」と憤慨しています。
その上で今後の価格については、「安い備蓄米が消費されたら高い米しか残らず、価格が上がる可能性もある」と見ています。

一方、農業に詳しい熊本大学の山下裕作(やました・ゆうさく)教授は「今後、新米が出て一気に流通量が増えると、価格が落ちるかもしれない。農家が生産量を維持できない価格になる恐れもある」と指摘します。

このような中「価格が大きく下がることはないと思う」と話すのが、県内の小売業者です。

この業者は「コメが足りない人や業者がいる一方で、買い溜めしている業者もいる」と明かした上で「この1か月ほどで、そういった業者がどのくらい流通させるかで状況が変わってくる」と話し、「まるで株式市場の話をしているみたい」と心境を漏らしていました。