「今でも忘れることができない」少年時代 “いじめ”の記憶

ある日、福山さんがやってきたのは隣町の小学校です。

福山さんは、人吉・球磨地域の小学校で20年以上、障害者への理解を深めてもらいたいと特別授業を行っているのです。

この日、話をしたのは、いじめを受けた子どもの頃のつらい記憶でした。

福山さん「(少年時代に)『その目を開けてみろ』とか『めくら(視覚障害者)だろうが』とか汚い言葉で言われました。言われた僕はいまでも忘れることはできない。泣いて毎日過ごす、これは本当の姿ではない…」

「だからみんなはね、毎日楽しく過ごすことを考えてね、生きていって欲しいと思います」

障害者スポーツや音楽を通して子どもたちと触れ合い、強く生きること、可能性に挑戦することの大切さを伝えてきた福山さん。

“三十三観音めぐりの完走を、子どもたちに報告したい”

その思いを胸に、授業から10日後、今回の挑戦を締めくくる“最後の難関”へと挑みました。