思い出の試合は――

矢崎拓也 投手
「ロッテの試合(プロ初の同期リレー)が思い出深いかなあ」

床田寛樹 投手
「うん。あれ、初めておれが8回まで投げて、おまえが9回投げて…」

矢崎拓也 投手
「子どもが生まれるっていう日やろ?」

床田寛樹 投手
「生まれたあと(6月9日 床田 試合前に第1子誕生)」

矢崎拓也 投手
「試合前に生まれたって、ロッカーが超近かったので、『生まれたわ』って言っていて。というのを知りながら、9回のマウンドに行ったんで、これ、ちょっと負けたら、これは床田が持ってないなと思って。3対2か。2点差で行って、1点取られて…」

床田寛樹 投手
「あれはけっこう危なかったよな」

矢崎拓也 投手
「危なかった」

床田寛樹 投手
「おれもベンチで『頼む。きょうだけは勝たしてくれ』って。同点になった瞬間、マウンドに行って、矢崎(加藤)をしばいたろうと思って…」

矢崎拓也 投手
「なので、その試合はけっこう印象には残っていますかね」

床田寛樹 投手
「あれ、よかったな」

ピッチング論――

矢崎拓也 投手
「どちらかと言ったら、ぼくの方がアバウトに投げていって、床田の方がわりときっちり、きっちり投げてくる。ことしの前半とか、すごく勝っているときは、やたらピンチでも間違えずに投げていたので、『それ、どういう意識なの?』って聞いたりとか。(床田は)『今までは絶対に抑えてやろう』と思っていたけど、『今は打たれても3割だから』みたいな…。『(自分を)信じて投げている』と話したことはありますけど」

7年目の成長――

床田寛樹 投手
「勝負どころで間違えなくなって、あとは別にフォアボールでもええわとか、余裕を持って投げれるようになった。それも結局、勝っとかないと、できへんやん。思わへん、そうやって? 打たれとったら、2軍行くかもってなるから。たまたま結果が出たから、そういう思考になれたみたいな。結果が出てなかったら、たぶん、そんな余裕もないやん」

矢崎拓也 投手
「確かに」

精神的にもレベルアップした2人が初めて挑むクライマックスシリーズ。床田は、その先陣を切ります。

床田寛樹 投手
「おれ、もう勝てれば別に何でもいいっていう感じ。内容とか別に…。勝てたら、ほんまになんでもいい。マツダ(スタジアム)でやるのは、やっぱりデカいな」

矢崎拓也 投手
「デカい。うん。どっちにしろ、初めてのあれ(CS)なので、投げるとなれば。どういう感情だったり緊張感だったり、わかんないので、まずは自分が楽しめたらなと。なんとかチームが勝てるように2人が貢献できるのが一番いいかなというふうに思いますけどね」

  ◇  ◇  ◇

青山高治キャスター
この2人の同級入団のウラ話がよかったですね。

伊東平 アナウンサー
そうですね。このとき、隣りの部屋で 西川龍馬 選手にわたし、インタビューしていたんです。終わった瞬間、西川選手が乱入して、同期3人集まるとすごいツッコミの応酬になっていました。仲がいいですね。

中根夕希 キャスター
でも、なんか苦労しながらも歩みを進めたからこその絆も感じられました。

(RCCテレビ「カーチカチ! The ゴールデン 新井カープCS直前特番」より)