コロナ禍などで子どもたちの運動機会が減る中、陸上のすばらしさをあらためて知ってもらうきっかけにと、広島の実業団が中心となって陸上記録会を開催しました。

この陸上記録会は、子どもたちに陸上競技の楽しさを知ってもらうとともに、競技力の向上を目指し、去年から開かれています。

先週末、開かれた陸上記録会には、県内全域から小中学生379人が参加。中には初めて記録会に挑戦する小学1年生の姿もありました。


参加した子どもたちの感想を聞いてみると…

参加した小学生たち
「一番になれなかったことが悔しいけれど、記録が達成できたことがうれしかったです」


「楽しかった。この感覚を覚えてからもっと速く走れるようにしたい。将来の夢は…、決まっていません」


この記録会を主催するのは、実業団女子駅伝部を有する大創産業。去年から地域貢献を目的に取り組んでいますが、ことしは7回の開催を予定しています。

ダイソー女子駅伝部の岩本監督は、その狙いをこう話します。

ダイソー女子駅伝部 岩本真弥監督
「走る機会を与えたい。制限があるので、1回でも走る機会を多く与えてあげたい。(陸上部の)部員数も減って、競技力も実際に低迷しているのが本当のところ。それも鑑みながら、陸上する子を1人でも増やしたい」



この記録会は、単に記録を計測するだけではなく、実戦的な競技力を学ぶため、実業団駅伝の第一線で活躍する選手が一緒に走ります。

男子のレースには、中電工と中国電力の選手が子どもたちの記録をサポート。


女子のレースには、ダイソー女子駅伝部の選手がペースメーカーを務めます。

第一線で活躍する実業団の選手たちがペースメーカーですから、子どもたちは身体でペース配分を学ぶことができます。



ダイソー女子駅伝部 松本のぞみ選手
「中学生は高校生や社会人と違って、ペースに対して怖いっていう思いがないから、飛ばしすぎないよう抑えたり、どう作ったらいい記録が出るか、考えながら引っ張らせてもらいました。楽しんで記録を狙って、みんなで盛り上げていければいいと思います」


そしてよく見ると、中学生女子800メートルの1組に、『イマナマ!』で見覚えのある人の姿が…。そう、イマナマ女子駅伝部・唐澤恋花アナウンサー。


その走りはストライドがせまく、決して子どもたちの良いお手本とは言えませんが、本人いわく、前日練習をし過ぎて、筋肉痛だったそうです。トップに37秒差をつけられゴール。

イマナマ女子駅伝部 唐澤恋花アナ
「いや、もう中学生、速すぎます。足が鉛みたいで全然、追いつかなかったです。中学生の体力についていけませんでした。悔しいです。練習して出直してきます」

唐澤アナはさておき、小中学生たちは自分の目標タイムに挑戦。好タイムを出しました。

中学生男子3000メートルでは千代田中の土間董哉選手が、8分42秒の好タイムで1位。


中学生女子1500メートルでは隅田美月選手が1位。4分39秒のタイムでした。


隅田美月選手
「自分は全国のタイムを切りたかったので、もうちょっとがんばればよかったかなっていう気もします。将来は陸上のオリンピック選手で、田中希実さんたちみたいなすごい人になりたいです」