□ アーツ・アンド・クラフツとデザイン
ふくやま美術館(広島・福山市)

中根夕希キャスター
「ふくやま美術館にやってきました。西洋のアートを楽しめるということです。さっそく行ってみましょう。」
おしゃれなインテリアが並んでいます。特別展のタイトルは「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」。

ふくやま美術館 鈴木一生学芸員
― この展覧会、どういったものが置いてあるんですか。
「壁紙であったり、刺しゅうであったり、家具であったり、あるいはランプであったり、日常生活を美しく、居心地よく彩るものたちを展示している展覧会。」

「アーツ・アンド・クラフツ」とは、イギリスの芸術家ウィリアム・モリスが旗振り役を務めたデザイン運動のことです。
鈴木一生学芸員
「モリスが生きたイギリス19世紀後半のイギリスでは産業革命が起こって、機械製品が出てくることによって大量生産品というものが出てきて、その中で劣悪な商品というものが出回っていました。モリスはもう一度、手作り(ハンドメイド)の美しさ・よさというものを見直して、人々を温かみのある暮らしというものを思い出させようとした。」

そのモリスがデザインしたテキスタイル「いちご泥棒」です。2羽の小鳥がイチゴをついばむ姿が愛らしい図柄です。

手織りに刺しゅうがある作品「リスとナイチンゲール」です。

鈴木一生学芸員
「デザインをする人、そして手織りで編む・織る人、そして刺しゅうで編む人、さまざまな人が関わって、この大きさの作品を作るのにだいたい530時間くらいかかったといわれています。」

およそ170点の美術工芸品からはものづくりの喜びが感じられます。展覧会は、6月5日まで開かれています。